文化祭 2022
ロボット研究部の展示改革と最優秀展示賞
- 文化祭2022 最優秀展示賞
概要
3年ぶりの通常開催になった2022年の文化祭で、ロボット研究部の展示を部長として全面的に再構築しました。部の展示への来場者数はCOVID-19流行前の9倍に達し、出口アンケートでも審査でも高い評価を得て、最優秀展示賞を受賞しています。
活動の記録
来場者アンケートの集計改革はまず、過去の来場者アンケートの精読から着手しました。すると、専門的すぎて途中で理解が追いつかなくなるという離脱の理由が、明確に記載されていました。技術を披露したい部員の意向と、楽しみたい来場者の期待が乖離していました。ならば来場者の体験から逆算して再構築しようと、私は部員に展示改革を提案しました。
GANによる白黒写真カラー化の実演ブーステーマにはAIを選定しました。開催は、OpenAIがChatGPTを公開する2週間前です。生成AIの話題が世間を席巻する前でしたが、AIの将来性を見抜き、機械学習やDNNの仕組みを、ロボットの実機を稼働させながら解説する構成にしました。
展示室の全景。順路を一本化した動線設計準備は議論の連続でした。テーマの選定から個々の展示の見せ方まで、部員と何度も協議を重ねています。展示の方法に根拠を持たせるため、部員を展示会や博物館へ派遣し、自らも現地を訪問して、動線設計や展示手法を研究しました。その成果として、部の公式キャラクターと音声ガイドを導入し、キャラクターに案内されながら展示を巡回する動線を設計しました。
入口のチュートリアルコーナー。ポスターの見方と音声ガイドの使い方を案内
音声ガイド機材を仕分ける準備風景
RoboCupJuniorの解説ブース制作の規模も相当でした。50人の部員が制作するポスターは60枚を超え、この制作全体の統括を私が担当しました。
ポスター原稿。AIの定義の解説
コラムポスター。ELIZAとチューリングテスト
発展ポスター。Transformerの応用例
ポスター原稿。ニューラルネットワークの解説
ポスター原稿。白黒画像のカラー化
舞台装置の修理作業部の展示に限らず、文化祭全体へも貢献しています。Pythonで開発したQRコードの来場管理システムは文化祭全体で使用され、来場者数の集計と、数値に基づく改善の追跡を可能にしました。舞台裏では、文化祭全体の舞台装置の修理係も担当しました。
講堂ステージと等身大パネル当日、ロボット研究部の展示への来場者数は、COVID-19流行前の9倍に達しました。アンケートも審査も好評で、最優秀展示賞を受賞しています。
ステージ上の等身大パネル
出口アンケートの集計。導入した施策への評価
アンケートの自由記述回答
最優秀展示賞の表彰状同じ部の同じ技術でも、見せ方を来場者から逆算するだけで、集客は9倍まで変化します。この数字には衝撃を受けました。成果を左右した要素は技術よりむしろ、役割分担と進捗の管理、そして数値で改善を追跡する習慣です。部長としてのこの経験は、現在の会社経営にそのまま応用しています。